手放す? 手放さない?
2択だけではない、
3択めの片づけ・整理の方法。
写真が好きだった父が残したアルバム。なんと70冊近くもありました。
遺品を整理しようという時。
納戸の奥の古いアルバムを何十年ぶりに開いてみると、愛情を一心に注いでくれた両親の笑顔、
屈託のない笑みを向ける自分の姿、たくさんの忘れかけていた日々が甦りました。
数々の写真から、姿はなくても父は天国から今も私にエールを贈ってくれているんだと確信し、
心が温かくなったのです。
そんな思い出が詰まったアルバムはどうしても残しておきたい。
けれど、スペースを考えると保管し続けるのも現実的に難しい……。
そこで私は、約70冊のアルバムをコンパクトに、
1冊の「ダイジェスト版・思い出フォトブック」を作りました。
それが「思い出コンパクト術」の誕生です。
大半のアルバムは処分しましたが、不思議なほど気持ちはすっきりしました。
コンパクトになっていれば、悲しいことがあった日など、
すぐにダイジェスト版アルバムを取り出すことができ、両親の笑顔や幼少の頃の思い出を眺め、
元気や勇気をもらい心の支えになることに気がつきました。
「思い出再会メソッド」はこの時の感情から確立しました。
残しておけないからと、生きてきた証、心の財産を、ただ手放すのは残念すぎる。
かけがえのない思い出をいつでもすぐに振り返られるようにするために、コンパクトにすればいい。
そして、保管できない現物を手放せば、心の整理もつきやすい。
この想いが、「思い出編集室」を立ち上げたきっかけです。